专利摘要:

公开号:WO1992008975A1
申请号:PCT/JP1991/001573
申请日:1991-11-18
公开日:1992-05-29
发明作者:Kuniaki Asami;Fumio Tanaka;Ichiro Yamada
申请人:Showa Yakuhin Kako Co., Ltd.;Uha Mikakuto Co., Ltd.;
IPC主号:A23G3-00
专利说明:
[0001] 明 細 書
[0002] 歯 科 用 検 査 剤 組 成 物
[0003] 技術分野
[0004] 本発明は、 歯科用検査剤組成物及び咀嚼機能検査方法に関する。 背景技術
[0005] 咀嚼は咀嚼動作により生じるものであるが、 咀嚼動作は、 歯、 歯周組織、 咀嚼筋、 顎関節、 舌、 口唇、 頻、 唾液分泌等の多くの 器官や組織の複雑な機能が巧妙に協調したものである。 よって、 咀嚼機能を一義的かつ客観的に評価することは困難である。
[0006] 従来行われている咀嚼機能検査方法のひとつとして、 実際に食 される食物を口に入れ、 嚙み砕いた後にその食物を吐き出して、 その食物が嚙み砕かれた程度を評価する方法が知られている。 そ の一例としては、 生米又はピーナッツの一定量を嚙ませた後、 こ れを吐き出させ、 各メッシュを段重ねしたふるいでふるい分けし、 各ふるい上の食片を乾燥して重量を測り、 細かい食片の多い人ほ ど咀嚼力が高いと評価する方法がある (文献: 医歯薬出版㈱、 歯 科医学大辞典 · 1988、 P 1628〜1629) 。
[0007] この中に述べられている生ゴメやピーナツッを用いる咀嚼機能 検査方法は、 実際の食品を使うという点で現実性があり、 得られ た数値は説得性があるが、 操作が煩雑で、 特別の器材が必要である こと、 器材を操作できる技術者が必要であること、 食品の品質、 規格を統一化できないこと、 及び短時間に多数の検査ができない こと等の欠点がある。
[0008] また、 咀嚼機能を構成する要素のひとつである咬合力を圧電素 子で測定する方法、 又は顎関節付近の微弱な筋電圧を測定する方 法もある。 これらの方法は、 咬合力を電気的に測定するものでそ の数値は客観的で精度が高いこと、 感度も自在に選択できるとい - う利点があるが、 咀嚼機能と咬合力の相関関係が必ずしも良好で はないこと、 測定に特別の器材を必要とすること、 測定には熟練 した技術者が必要であること等の欠点がある。
[0009] その他、 糖を含有する一定量のチューィンガムを一定回数咀嚼
[0010] 5 した後、 唾液中に溶出した糖量を測定するチューインガム法、 ァ デノシン 3燐酸 2ナトリウム (以下 「A T P— G」 と記す) 顆粒 を一定回数咀嚼した後、 唾液中に溶出した A T P— Gを定量する 方法、 及び大きさと硬さの異なる複数個のゼリーを用いて 「食べ やすさ」 を 5段階評価するゼリー法がある。 これらの方法は、 測
[0011] , ο 定操作が簡便であること、 被験食片の規格を一定化しやすいこと、 被験食片が日常の食片に類似している等の利点があるが、 チュー ィンガム法の場合には総義歯の被験者には適用しにくいこと、 A T P— G顆粒を用いる場合は習慣的に無意識に使っている咬合部 のみで咀嚼してしまい、 総合的な咀嚼機能を測定できないこと、
[0012] . 5 ゼリー法は官能検査法で客観性に欠けること、 さらに上記の咀嚼 機能検査法はいずれも、 日本人が好む食品でありながら嚙み切り にくい食品の代表的なものとされている酢蛸やかまぼこ等とは食 品物性が異なり、 日本人の咀嚼機能検査に用いるには不適当である こと、 測定の際に比色計などの測定器と操作する技術者が必要で
[0013] 2 0 ある等の欠点がある。
[0014] 発明の開示
[0015] そこで、 本発明は上記欠点を克服した咀嚼機能検査方法、 及び 該検査に用いられる咀嚼機能検査用組成物を提供することを目的 とする。
[0016] 2 5 本発明者らは、 本発明の歯科用検査剤組成物を作製することに より、 上記欠点を克服した本発明の咀嚼機能検査方法を完成させ るに至った。 • 即ち、 本発明は、
[0017] (1) 組成物の総重量を基準として、 還元麦芽糖水飴 5〜 4 5重量 %、 ソルビ トール 5〜 3 0重量%、 パラチノース 1 0〜 4 0重 量%、 水 5〜 2 0重量%、 ゼラチン、 澱粉及びぺクチンから成 る群より選ばれる成分 5〜 3 7重量%、 及び、 ブドウ糖、 ビタ ミ ン、 アミノ酸、 色素、 無機塩及びその他の生理的に安全な物 質から成る群より選ばれる検出試薬 0. 1〜 1 0重量%を含有す る歯科用検査剤組成物、
[0018] (2) 咀嚼機能の検査に用いる上記の組成物、 及び
[0019] o (3) 咀嚼後の (2)記載の咀嚼機能検査用組成物から唾液中に移行し た検出試薬を定量する咀嚼機能検査方法
[0020] を提供するものである。
[0021] 以下、 本発明を詳細に説明する。 尚、 本発明において咀嚼とは、 食物を口に入れ、 食塊にして嚥下するまでに口腔、 咽頭中で行わ れる全ての生理過程をいう。 また、 咀嚼機能とは咀嚼の能力をい う。
[0022] 本発明において使用できる還元麦芽糖水飴は、 マルチトール 7 5〜 9 5重量%、 マル ト ト リイ トール 2〜 1 5重量%、 ソルビ トール 1〜 4重量%、 及びその他の成分としてマルトースを含有 する。 このうち、 マルチ トール 9 0〜 9 5重量%、 マル ト ト リイ トール 2〜 9重量%、 ソノレビ トーノレ 1〜 4重量%及びマル ト一ス 5〜 1 5重量%を含有するものが好ましい。
[0023] 上記の還元麦芽糖水飴は、 以下のようにして製造される。 澱粉 1重量部と水 1 0重量部にアルファアミラーゼ 1 0〜0. 1単位を 加え、 9 0 °Cで糊化し、 直ちに 1 3 0 ° に加熱して酵素反応を止 め、 5 0 °Cまで急冷し、 プルラナーゼ 5 0単位とベータァミラ一 ゼ 3 0単位を加え、 4 6時間糖化しマルトース液を得る。 これに - 二ッゲルを触媒とし、 水素圧 2 0〜 1 0 0 kgZ cm2 、 温度 9 0〜 1 2 5 °Cで水素添加する。 その後反応生成物を乾燥し、 粉末状の 乾燥還元麦芽糖水あめを製する。 水分 2 &〜 3 0 %含有のものを 還元麦芽糖水あめと称する。
[0024] 5 本発明の歯科用検査剤組成物は、 組成物の総重量を基準として 還元麦芽糖水飴を 5〜4 5重量%の比率で含有するが、 これより 還元麦芽糖水飴の含有量が少ないと、 他の固体成分が結晶化する という問題が生じ、 これより還元麦芽糖水飴の含有量が多いと、 吸湿し組成物の表面がベたついて取扱いにくいという問題が生じ , 0 る。 このうち 2 0〜 4 0重量%が好ましい。
[0025] 本発明において使用できるソルビトールは、 アルドース及び/ またはケトースを還元して得られるポリヒ ドロキシアルカンをい い、 D —グリシトール 8 0 %以上を含有する。
[0026] 本発明の歯科用検査剤組成物は、 組成物の総重量を基準として , 5 ソルビトールを 5〜 3 0重量%の比率で含有するが、 これよりソ ルビトールの含有量が少ないと、 組成物が固くなるという問題が 生じ、 これよりソルビトールの含有量が多いと、 組成物が柔らか くなるという問題が生じる。 このうち 1 0〜 2 0重量%が好まし い。
[0027] 2 0 本発明において使用できる水としては、 精製水、 蒸留水、 脱ィ オン水、 水道水等を挙げることができる。 このうち、 脱イオン水 が好ましい。
[0028] 本発明の歯科用検査剤組成物は、 組成物の総重量を基準として 水を 5〜 2 0重量%の比率で含有するが、 これより水の含有量が
[0029] 2 5 少ないと、 糖類が結晶化するという問題が生じ、 これより水の含 有量が多いと、 組成物が柔らかすぎて咀嚼機能の測定への使用に 適さなくなり、 場合によっては離水するという問題が生じる。 こ のうち 1 5〜 1 7重量%が好ましい。
[0030] 本発明において使用できるパラチノースは、 イソマルチュロー スとも呼ばれ、 ブドウ糖と果糖が α — 1, 6結合した 2糖類であ る。 このパラチノースはショ糖に酵素 (ダルコシルトランスフェラ ーゼの 1種) を作用させて、 ブドウ糖と果糖の 一 1, 2結合を 一旦解離させ次に 一 1, 6に再結合させる転移反応により製造 される。
[0031] 本発明の歯科用検査剤組成物は、 組成物の総重量を基準として パラチノースを 1 0〜4 0重量%含有するが、 これよりパラチノ ースの含有量が多いと、 糖成分の結晶化という問題が生じる。 こ のうち 1 5〜 3 0重量%が好ましい。
[0032] 本発明において使用できるゼラチンは、 高等動物中の変性コラ —ゲンをいい、 その他に脂質、 多糖類を含有してもよい。 また、 分子量は 15, 000〜250, 000 であり、 このうち、 100, 000 〜200, 000 が好ましい。
[0033] 本発明において使用できる澱粉は、 高等植物の種子や根茎など の貯蔵器官に含有される — 1、 4—グルカンをいい、 アミ ロー ス 2 5〜2 7重量%及びアミ 口べクチン 7 5〜7 3重量%を含有し、 分子量は 1 6 2 X 1 0 3 〜 1 6 2 X 1 0 5 である。 本発明におい てはとうもろこし澱粉が好ましい。
[0034] 本発明において使用できるぺクチンは、 カルボキシル基の一部 がメチルエステル化し、 金属イオンと塩を形成しているポリガラ クッロン酸をいう。 分子量は 50, 000〜200, 000 である。 金属ィォ ンとしては、 ナトリウム、 カリウムが挙げられる。 このうち、 メ チルエステル化率 4. 1〜5. 8 %、 分子量50, 000〜200,000 のもの が好ましい。
[0035] 本発明の歯科用検査剤組成物は、 ゼラチン、 澱粉及びべクチン - から成る群より選ばれる成分のうち 1種スは複数個の成分を組成 物の総重量を基準として 5〜 3 7重量%の比率で含有するが、 こ れより上記成分の含有量が少ないと、 硬さ、 ガム性、 付着性が弱 くなるという問題が生じ、 これより上記成分の含有量が多いと、 5 硬さ、 ガム性、 付着性が強すぎてゴム状になるという問題が生じ る。 このうち、 ゼラチンは、 組成物の総重量を基準として、 5〜 2 0重量%含有されることが好ましい。 さらに、 このうち、 ゼラ チンを 1 0〜 1 5重量%、 澱粉 0〜 3重量%、 ぺクチン 0〜1. 5 重量%を含有することが好ましい。
[0036] , ο 本発明において使用できる検出試薬は、 ブドウ糖、 ビタミ ン、 アミノ酸、 色素、 無機塩及びその他の生理的に安全な物質から成 る群より選択できる。 ビタミンとしては、 ビタミン A、 ビタミ ン C、 ビタミン B , 、 B 2 等及びこれらの混合物を、 アミノ酸とし ては、 グリ シン、 ァラニン、 リ ジン、 ヒスチジン、 又はロイシン
[0037] . 5 等及びこれらの混合物を、 色素としては、 食品に添加することが できるものであればよく、 赤色 2号、 赤色 3号、 黄色 5号、 青色 1号又は青色 2号等の合成色素はもとより、 ベニバナ、 アナトー、 アン トシァニン、 クチナシ、 クロロフィル、 カロチン、 クルク ミ ン、 コチニールなどの天然色素等を例示することができる。 また、
[0038] 2 0 無機塩としては生理的に比較的無害なナトリウム、 カリウム、 マ グネシゥム、 カルシウムの塩酸塩、 硝酸塩、 酢酸塩などを例示す ることができる。 本発明における 「生理的に安全な物質」 とは、 使甩量において生理的に無害な物質を意味し、 具体的には、 リボ フラビン、 安息香酸ナトリウム、 アミノ酸類、 クロロフィル等を
[0039] 2 5 挙げることができる。 これらの検出試薬のうち、 ブドウ糖、 ビタ ミン Cが好ましい。
[0040] 本発明の歯科用検査剤組成物は、 組成物の総重量を基準として '上記の検出試薬を 0. 1〜 1 0重量%の比率で含有するが、 これよ り上記検出試薬の含有量が少ないと、 検出の手段として特定の測 定器が必要となり、 それがため、 技術者も必要となるという問題 が生じ、 これより上記検出試薬の含有量が多いと、 該検査用組成 物のかたさ、 粘性等を所望の程度に調整できなくなるという問題 が生じる。 このうち 0. 1〜 5重量%が好ましい。
[0041] また、 上記検出試薬は、 組成物中に均一に溶解した状態で存在 しても、 ゼラチン及び Z又はその他の物質で製せられたマイク口 カプセル内に内包されこのカプセルが組成物中に分散した状態で 在してもよい。 マイクロカプセルについては、 「マイクロカプセ ル化の新技術とその用途開発,応用実例」 、 経営教育部編集、 経 営開発センタ一出版部発行、 昭和 5 3年に、 ゼラチンカプセルに ついては、 「坐薬の薬剤学的知識と処方集」 、 新谷洋三、 薬局、 第 32卷、 Νο.10、 第 1234頁にそれぞれ記載されている技術を用いる ことができる。
[0042] さらに、 本発明の歯科用検査剤組成物は、 クェン酸ナトリウム、 サイクロデキス ト リ ン、 エリスリ トール、 サッカリ ン塩等の添加 物を有してもよい。 これらの添加物の含有量は、 組成物の総重量 を基準として 0 . 0 1〜2 0重量%が好ましい。
[0043] また、 本発明の歯科用検査剤組成物は、 薬草系香料 (ハツ力、 ユーカリ等) 、 フルーツ系香料 (パイン、 イチゴ、 レモン等) 等 の香料を、 組成物の総重量を基準として 1/200 〜1/2000重量添加 してもよい。
[0044] 本発明の咀嚼機能検査用組成物の一態様は以下の通りである。 組成物 1 0 0 g中、
[0045] 還元麦芽糖水飴 1 5〜2 5 g ソルビトール 1 0〜 1 8 g パラチノース 2 0〜 3 5 g 水 1 0〜 2 0 g ゼラチン 5〜 2 0 g 澱粉 3〜 7 g ぺクチン 2〜 6 g 本発明の歯科用検査剤組成物の形状は、 特に限定されないが、 球形、 卵型、 六面体、 シート状、 多面体の塊状等を挙げることが できる。 このうち、 卵型、 球形ないしこれに類似の形状が好まし い。
[0046] 本発明の歯科用検査剤組成物の 1個当たりの重量は、 0. 0 1〜
[0047] 7 gであるが、 このうち、 0. 0 5〜 5 gが好ましい。
[0048] 本発明の歯科甩検査剤組成物の製造方法の一例を以下に示す。 まず、 本発明の組成物の全成分を含有する加熱水溶液を調製す る。 この溶液を熱時、 乾燥したコーンスターチに石こう系又は金 属の型を押しつけて形成された凹型のくぼみに分注したのち乾燥 する。 乾燥体をコーンスターチから取り出し、 付着したコーンス ターチをふるい落す。
[0049] 上記のようにして製造した本発明の歯科用検査剤組成物の物性 としては、 硬さ (g ) 1 0 0〜 2 0 0 (但し、 圧縮応力 4 匪) 、 柔らかさ (cm/dyn) 0. 5 〜: 1. 5、 ヤング率 (dyn/cm2 ) 1, 000 x
[0050] 1 0 4 〜2, 000 x 1 0 4 、 歯切れ良さ 5 ひ〜 1 0 0、 破断強度
[0051] ( g /cm2) 20, 000〜30, 000が好ましい。
[0052] 上記物性は、 不動工業㈱製レオメータ N R M— 2010 J— C W型 を用いて、 アダプター 5 πιιηΦ、 スピード 6 cm/分、 室温 (2 0 °C ) の条件で測定した。
[0053] 本発明の歯科用検査剤組成物は、 咀嚼機能の検査及び咀嚼機能 の向上のための訓練に用いることができる。 - 本発明の咀嚼機能検査方法において、 被験者は上記の咀嚼機能 検査用組成物の 1個あるいは複数個、 好ましくは 1〜 3個を口腔 内に入れ、 5〜 2 0回、 好ましくは 8〜 1 5回咀嚼する。 咀嚼速 度としては、 0. 8〜 2回/秒が挙げられ、 このうち 1. 1〜; 1. 4回 /秒が好ましい。
[0054] 咀嚼終了後、 被験者から咀嚼機能検査用組成物及び唾液を採取 し、 唾液中に移行した検出試薬を定量する。 あるいはまた、 咀嚼 終了後、 被検者から咀嚼機能検査用組成物及び唾液を採取し、 そ の後に被験者に 1 O mlの水で洗口させ、 この洗口液を上記の咀嚼 i o 機能検査用組成物及び被験者の唾液と混合し、 この混合物中の検 出試薬を定量する。 また、 別の方法としては、 咀嚼終了後、 被験 者に 1 0 m lの水で洗口させ、 被験者から咀嚼機能検査用組成物、 唾液及び水からなる混合物を採取し、 この混合物中の検出試薬を 疋里し—し よい。
[0055] 5 また、 咀嚼後の咀嚼機能検査用組成物は、 底面にマス目が印刷 された容器に採取されることが好ましい。 これにより、 被験者は、 咀嚼後の咀嚼機能検査用組成物の状態を観察でき、 自己の咀嚼能 力を認識するようになる。 このことは、 被験者の咀嚼機能向上の ための動機づけに役立つ。 容器の底面は、 円形、 三角形及び四角 0 形等の多角形等いずれの形状でもよく、 平面であることが好まし い。 容器の底面積は、 9〜 3 0 cm2が好ましく、 例えば、 底面の形 状が円形の場合は、 直径 4〜 1 O cm、 四角形の場合は、 一辺 3〜 1 0 cmが好ましい。 容器の高さは、 3〜 1 0 cmが好ましい。 また、 容器の色は白色が好ましい。 マス目の間隔は、 7〜 1 5 mmが好ま 5 しく、 約 1 0 mmが特に好ましく、 マス目の線幅は、 0. 5 〜 1 mmが 好ましく、 マス目の色は黒、 濃褐色、 濃青色等の白色の反対色が 好ましい。 定量方法としては、 一定の吸収波長における吸光度を測定する 吸光度法、 発色試薬を含有する試薬片を採取した唾液中に浸漬し、 発色した試薬片の色調を標準比色表で目視比色する方法、 移行し た色素によって着色した唾液の色調を標準比色表で直接目視比色 する等が挙げられる。
[0056] 検出試薬としてブドウ糖を用いる場合には、 クメン反応、 ソモ ギ反応、 アンスロン法、 グルコースォキシダーゼ法、 オルト トリ ジン ·ホウ酸法等を利用した目視又は吸光度で比色する方法で定 量することができる。
[0057] 検出試薬としてアミノ酸を用いる場合には、 紫外部における吸 光度を測定する吸光度法、 ニンヒ ドリン反応、 ミロン反応、 ピウ レッ ト反応等を利用した目視で比色する方法で定量できる。
[0058] 検出試薬として色素を用いる場合には、 各々の色素の有する吸 収波長における吸光度を測定して定量することができる。 例えば、 赤色 2号は 5 2 0 nm、 赤色 3号は 5 2 6 nm、 黄色 5号は 4 8 0 nm、 青色 1号は 6 3 0 nm、 青色 2号は 6 1 2 nmにおける吸光度を測定 する。
[0059] さらに、 これらの色素が移行した唾液の色を目視で比色する方 法で定量できる。
[0060] 本発明の咀嚼機能検査方法においては、 ヒ トの年齢、 性別等に 応じて咀嚼機能検査用組成物の量、 咀嚼回数及び咀嚼速度を適宜 増減することも可能である。
[0061] 本発明の咀嚼機能検査方法により、 咀嚼機能を簡便に測定する ことが可能になった。 その結果、 多数の被験者を短時間に試験す ることが可能になった。
[0062] また、 本発明の咀嚼機能検査方法により、 日本人の食習慣に適 合した咀嚼機能の測定が可能になつた。 さらに、 本発明の咀嚼機能検査方法を用いることにより、 臼歯 部の状態、 義歯などの補綴物の機能状態、 咀嚼の習慣等を把握す ることが可能になつた。
[0063] 発明を実施するための最良の形態
[0064] 以下に、 本発明を実施例を用いて、 具体的に説明する。 本発明 の範囲は、 実施例に限定されるものではない。
[0065] (実施例 1 )
[0066] 還元麦芽糖水飴 1 1 5 g ソルビトール 7 0 g i o パラチノース 1 0 0 g ゼラチン 4 0 g エリスリ トール 5 0 g ブドウ糖 1. 5 g 水 約 5 0 τηβ 5 水約 5 に還元麦芽糖水飴、 ソルビトール、 パラチノース、 ゼラチン及びエリスリ トールを加え、 1 8 0 °Cに加熱して溶解し、 得られた溶解液 3 0 0 gにブドウ糖 1. 5 gを加えて 9 5 °Cで 3分 間攪拌した。
[0067] 上記の溶液を用いて、 長円平型で 1個当たりの重量約 4 g、 表 0 面積約 3. 4 cm 2 の試料を作製した。 試料 1個中のブドウ糖の含有 量は約 2 0 mgであつた。
[0068] (実施例 2 )
[0069] 還元麦芽糖水飴 1 1 5 g ソルビトール 7 0 g
[0070] 5 ゼラチン 4 0 g
[0071] 澱粉 1 5 g ぺクチン 2 g ブドウ糖 1. 4 g 水 3 0 mi 上記の組成を用いた他は、 実施例 1の手順を繰り返して、 長円 平型で 1個当たりの重量約 4 g、 表面積約 3. 4 cm2 の試料を得た, 試料 1個中のブドウ糖の含有量は約 2 0 mgであった。
[0072] (実施例 3 )
[0073] 還元麦芽糖水飴 7 0 g ソルビトーノレ 7 0 g パラチノース 1 5 0 g 果糖 1 0 g ゼラチン 6 5 g 澱粉 1 0 g ぺクチン 2 g ブドウ糖 1. 9 g 水 5 Q id 上記の組成を用いた他は、 実施例 1の手順を繰り返して、 長円 平型で 1個当たりの重量約 4 g、 表面積約 3. 4 cm2 の試料を得た, 試料 1個中のブドウ糖の含有量は約 2 O mgであつた。
[0074] (実施例 4 )
[0075] A 水 5 0 wi プロピレングリコール 1 ΰ m£ ブドウ糖 1 5 g
[0076] B ゼラチン 5. 5 kg グリ セ リ ン 4. 0 kg ソルビ トール 2. 5 kg 水 3 5. 0 kg
[0077] C 還元麦芽糖水飴 1 3 U g ソ ノレビ トーノレ 1 4 0 g パラチノース 2 0 0 g ゼラチン 8 0 g エリスリ トーノレ 5 0 g ブドウ糖 1. 5 g 水 7 0 id プロピレングリ コール 3 0 mi 上記 Aの組成の溶液を核として、 上記 Bの組成の溶液を用いて 「坐薬の薬剤学的知識と処方集」 、 第 32巻、 Να 10、 第 1234頁に記 載の方法に準じて、 周囲をゼラチン膜で被覆したゼラチン球を作 製した。 得られたゼラチン球は約 40, 000粒で、 1個当たりの重量 は約 2 mgであり、 このうちゼラチン膜の重量は約 0. 8 mg;でブドウ 糖溶液の重量は約 1. 2 mr あつた。
[0078] さらに、 上記 Cの組成の溶液を実施例 1 と同様の方法で作製し、 7 5〜 8 0 °Cに冷却し、 これにゼラチン球を約 2. 0重量%加え、 速やかに攪拌し、 その後速やかに型に分注し冷却した。
[0079] 上記のようにして、 ラグビーボール型で 1個当たりの重量約 5 gの試料を得た。 試料 1個中のブドウ糖の含有量は約 2 O mgであ つた
[0080] (実施例 5 )
[0081] 正常咬合を有し顎口腔機能に異常を認めない健常な成人男子 2 人 A (年齢 5 2才) 及び B (年齢 4 5才) を被験者として、 以下 のようにして咀嚼機能検査を行った。 被験者は、 実施例 1で製造した試料 1個を口に入れ、 通常の食 事をする要領でゆっく り咀嚼した。 咀嚼速度は、 1 0回 8秒で あった。 1 0回の咀嚼後、 試料と唾液を紙コップ中に吐き出した c 上記の唾液中にブドウ糖の検査試験紙 「サリバスター G L UJ
[0082] (昭和薬品化工㈱製) を浸し、 3秒後に取り出し、 余分な唾液を テツシュペーパーで拭き取り、 3 0秒後に発色する青色の色調を 標準比色表 (2 0、 5 0、 1 0 0、 2 0 0、 3 0 0 mg/^) で比 色定量した。
[0083] 咀嚼回数を 5、 2 0及び 4 0回にした他は、 上記の手順を繰り
[0084] 1 o 返した。
[0085] 上記の試験結果を以下の表 1に示した。
[0086] 表 1
[0087] I 5
[0088] C g/d£
[0089] 20 上記の試験結果より、 1 0〜 2 0回咀嚼の間は試料からのブド ゥ糖の溶出量は咀嚼回数に比例することがわかった。
[0090] (実施例 6 )
[0091] 成人 1 0名を被験者とし、 咀嚼回数 2 0回 (咀嚼速度 2 0回 1 6秒) で実施例 5と同様の手順で咀嚼機能検査を行った。
[0092] 25 尚、 各人に付き 3回咀嚼機能検査を行なったが、 各回の間は 1 0分間以上間隔をあけ、 検査直前に水道水で数回被験者にうが いをさせた。 •被験者の状態
[0093] 各被験者の申告をもとにして、 口腔内を観察した。
[0094] N o . 年齢 口腔内の歯の状態
[0095] 1 6 5才 修復物はあるがすべて自分の歯で義歯はない。
[0096] 対向歯はそろっている。
[0097] 2 5 2才 同上
[0098] 3 4 5才 同上
[0099] 4 2 4才 同上
[0100] 5 6 0才 上顎左右の第 1、 第 2大臼歯が義歯である他は すべて自分の歯である。
[0101] 6 7 0才 上顎は総義歯、 下顎前歯部は義歯である。
[0102] 7 7 3才 上 ·下顎すベて総義歯である。
[0103] 8 6 8才 上顎は総義歯、 下顎第 2大臼歯、 右小臼歯の第
[0104] 1、 第 2以外は義歯である。
[0105] 9 2 0才 すべて自分の歯である。
[0106] 1 0 4 7才 すべて自分の歯であるが、 上顎下顎とも前歯部 はぐらぐら動く。
[0107] 被験者の食習慣
[0108] 各被験者から聞き取りをした。
[0109] N o .
[0110] 1 固いものも嚙み締めてよく嚙んで食べる。
[0111] 2 同上
[0112] 3 同上
[0113] 4 固いものは余り好きではないが、 何でも食べる。
[0114] 5 自分の歯と同じように固いものも嚙めると思っている。 6 何でも食べるが固いものは時間をかけて嚙んでいる。
[0115] 7 たくあんなどが好物だが、 嚙みきれないで困る。 8 固いものは時間をかけて何とか嚙んで食べる。
[0116] 9 固いものは苦手で、 できるだけ柔らかいものを食べる。
[0117] 1 0 固いものは苦手である。 歯がぐらぐらするので、 固いもの を嚙むのに時間がかかる。
[0118] 咀嚼機能検査の結果を以下の表 2に示した。
[0119] 表 2 溶出ブドヴ糖量 匕 ί-ι
[0120] No ( g/d£ ΓΙ口 ム
[0121] 嘴 §力
[0122] i % *
[0123] Ti l Π 2 n 3 "n
[0124] 1
[0125] I o 丄 300 300 300 300 丄 υυ
[0126] 2 300 300 300 300 100
[0127] 3 300 300 300 300 100
[0128] 4 30ひ 300 300 300 100
[0129] 5 300 200 200 230 78
[0130] 1 5 6 100 200 200 170 56
[0131] 7 20 20 50 30 10
[0132] 8 20 50 50 40 13
[0133] 9 300 300 300 300 100
[0134] 10 100 50 50 70 22
[0135] *溶出ブドウ糖量 (η ) 3 0 ひ を 1 0 0とした時の百分
[0136] 2 0
[0137] 率である。 被験者 1 〜 4は、 歯の状態も健全でかつ食習慣も良好な人たち と考えられ、 すべての人が 1 ひ 0 %の咀嚼能力を有していた。
[0138] 2 5 被験者 9は、 普段は固いものを余り食べたがらない人らしいが. 若いだけに高い咀嚼能力 ( 1 0 0 % ) を有し、 固いものを嚙む適 応力を示していた。 - 被験者 5は大臼歯 (上顎) が義歯であるが、 本人もよく嚙める と言っているように高い咀嚼能力 ( 7 8 % ) を有していた。
[0139] 被験者 1 0は、 まだ 4 7才であるが、 前歯部の歯がかなり弱つ ているためか、 試料をうまく口の中で回して嚙み砕けないようで あった。 本人も普段の食事に固いものは苦手であると言っている ことが、 咀嚼能力 2 2 %の数値に表れていた。
[0140] 被験者 7及び 8は、 試料を嚙み碎く ことができないようで咀嚼 能力も夫々 1 0及び 1 3 %と低く、 食事の際も固いものは予め小 さく切って食べ、 しかも嚙み碎く前に飲み込んでいると話してい 7»- o
[0141] 以上のことから、 本発明の咀嚼機能検査方法から得られた結果 は、 被験者の歯の状態及び食習慣や日常の咀嚼についての感想か ら推定される咀嚼能力を表示していると言える。 その結果は習慣 的咬合部位である臼歯部の状態、 義歯など捕綴物の機能状況、 咀 嚼の習慣等を明瞭に反映していた。
[0142] 産業上の利用可能性
[0143] 本発明の歯科用検査剤組成物は、 咀嚼機能の評価への利用が可 能である。
权利要求:
Claims• 請求の範囲
1. 組成物の総重量を基準として、 還元麦芽糖水飴 5〜 4 5重量 %ヽ ソルビ トール 5〜 3 0重量%、 パラチノース 1 0〜 4 0重 量%、 水 5〜 2 0重量%、 ゼラチン、 澱粉及びぺクチンから成 る群より選ばれる成分 5〜 3 7重量%、 及び、 ブドウ糖、 ビタ ミン、 アミノ酸、 色素、 無機塩及びその他の生理的に安全な物 質から成る群より選ばれる検出試薬 0. 1〜 1 0重量%を含有す る歯科用検査剤組成物。
2. 咀嚼機能の検査に用いる請求の範囲第 1項記載の歯科用検査 剤組成物。
3. 咀嚼後の請求の範囲第 2項記載の咀嚼機能検査用組成物から 唾液中に移行した検出試薬を定量する咀嚼機能検査方法。
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同族专利:
公开号 | 公开日
EP0593764A4|1994-05-18|
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JPH06102605B2|1994-12-14|
JPH04182410A|1992-06-30|
EP0593764A1|1994-04-27|
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
1992-05-29| AK| Designated states|Kind code of ref document: A1 Designated state(s): CA US |
1992-05-29| AL| Designated countries for regional patents|Kind code of ref document: A1 Designated state(s): AT BE CH DE DK ES FR GB GR IT LU NL SE |
1993-05-18| WWE| Wipo information: entry into national phase|Ref document number: 1991919901 Country of ref document: EP Ref document number: 08064115 Country of ref document: US |
1994-04-27| WWP| Wipo information: published in national office|Ref document number: 1991919901 Country of ref document: EP |
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优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
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JP2/313399||1990-11-19||US08/064,115| US5410028A|1990-11-19|1991-11-18|Test agent composition for dentistry|
DE69117308T| DE69117308T2|1990-11-19|1991-11-18|Dentale testzusammensetzung|
EP91919901A| EP0593764B1|1990-11-19|1991-11-18|Dental testing composition|
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